新しくなった歌舞伎座で七月花形歌舞伎を観てきました

新歌舞伎座で七月花形歌舞伎を観てきました

2013年4月にリニューアルオープンした歌舞伎座で「歌舞伎座新開場柿葺落 七月花形歌舞伎」を観劇して来ました。
新しくなった歌舞伎座と、公演のレポートです。

新しくなった歌舞伎座

まずリニューアル前。2010年の八月納涼大歌舞伎の時。
歌舞伎座リニューアル前
その時はこんなカウントダウンタイマーがありました。
写真:さよなら公演カウントダウン
ちょっとボケてるけど夜のライトアップ。
金色の光が豪華。
写真:リニューアル前歌舞伎座ライトアップ
そして現在。白い壁が美しくなりました!あと大きな変貌点は歌舞伎座タワー。歌舞伎座の背後にオフィスビルが聳えています。
写真:2013年歌舞伎座
どーん。歌舞伎座正面から見ると、屋根からビルが生えているみたいです。この歌舞伎座タワーと歌舞伎座を合わせて「GINZA KABUKI」と呼ばれています。
写真:GINZA KABUKI
外観の変化だけではなく、様々なお楽しみスポットが増えました。

「GINZA KABUKI」歌舞伎チケットが無くても楽しめるいろいろ

リニューアルによって、「歌舞伎は敷居が高い」「そんなに興味は無いな」という人にも身近に感じて貰えるスポットが増えました。

地下二階:駅直結のお土産&休憩処

久々に東銀座に降り立つと歌舞伎座へ直結通路が出来ていました。
写真:東銀座駅直結通路
ここ凄く開放的で観劇の予定がない人でもふらりと立ち寄れます。歌舞伎のお土産屋さんがメインですが、タリーズコーヒーやセブンイレブンなんかも入ってます。
待ち合わせに使えるし、お勧めですよー。写真がガランとしてるのは閉店後だからです。日中は凄い賑わいでした!
写真:お土産&休憩処
歌舞伎の幕間に食べる幕の内弁当もここで購入することが出来ます。
写真:お弁当屋「やぐら」
洋菓子とのコラボもありました。
写真:ダロワイヨ
休憩処で頂いた冷製ぜんざい
写真:冷製ぜんざい

5階:屋上庭園、ギャラリー

地下二階からエレベーターで、5階のギャラリー、屋上庭園に上がることができます。
私は屋上庭園に是非行ってみたかったのですが、時間の都合上断念しました・・。エレベーターが5基あったのですが、何故か1基しか使用していませんでした。10時~19時まで。屋上庭園の他にも日本茶カフェやお土産売り場があるので、銀座の屋上でまったり過ごすのも素敵だと思います。

1階:歌舞伎劇場

1階が劇場となっています。劇場内へはチケットがないと入れません。この1階にも休憩どころやお土産、ドリンク売り場などがあります。入口はいるとすぐ、演目のあらすじをまとめたパンフレットを購入することができます。

七月花形歌舞伎 四谷怪談を観劇してきました

ここからは歌舞伎公演の感想。※ネタバレ含みます。
夜の部「通し狂言 東海道四谷怪談」を見てきました。序幕、二幕、三幕、大詰めの4部からなり16時~20時までありました。
写真:通し狂言 東海道四谷怪談
長丁場なんですけど、合間に休憩タイムがあって、お弁当食べたりお手洗いに行ったりできます。私は「かぶくーへん」を頂きました!
写真:かぶくーへん
開演前の劇場写真。開演前なら撮影OKとの事でした。花道近くの一等席は
役者さんを間近で見れるので迫力ありますよ。
劇場写真

一幕見席

チケットが高くて・・・という方にお勧めなのが、一幕見席。三幕だけとか大詰めだけなど好きな幕を安く観賞できます。通して見る事はできませんが、初めて見る方や仕事帰りにふらりと立ち寄りたい人にお勧め。

東海道四谷怪談は、江戸時代後期の怪談劇です。主人公のお岩は亭主である伊右衛門や隣家の裏切りに合い、壮絶な死を遂げてしまいます。お岩役は尾上菊之助さん、お岩の旦那、民谷伊右衛門役は市川染五郎さんでした。

私は劇中、「ん??今のはどういう意味??」と思う箇所が幾つかあったので、幕間にあらすじを読んで補完してました。

同時解説を行ってくれるイヤホンガイドや、字幕ガイドの貸出もあります。

場面転換、早着替えも見物!

ストーリーが進むにつれて、どんどん場面が変わります。セットがぐるんと回転してスムーズに場面転換が行われていました。一番演出に迫力があったのは大詰めです。
伊右衛門が門火を焚いていると、背後の提灯が炎上し中からお岩の亡霊が飛び出すシーンがあります。このシーンは「おぉ~!」と歓声が上がっていました!これ本物の火に見えたんですけど、どうやってたんだろう・・・。
写真:通し狂言 東海道四谷怪談
何より凄いのは衣装の早着替え!!着物ですよ??花道を走り去ったと思ったら、着替えて舞台袖から登場する場面が多々ありました。菊之助さんは一人二役(しかも立役と女方※)を演じていたので、思わず「おお!」と感動しました。染五郎さんも、夢の中のシーンから目覚めた現実への移り変わりがとても鮮やかでした。
江戸時代の歌舞伎役者はいわゆるファッションリーダー的な存在でもあったので、彼らの粋な着物を見るのも楽しみの一つだと思います。

※男性の役を立役、女性の役を女方と言います。

お客さんのファッション観察も楽しい

お客さんには若い方や家族連れも多くいました。着物姿の外国人の方も沢山いて何だか嬉しくなりました。
あと、お爺ちゃん世代の方々の着物姿は様になるんです。違和感なくしっくりと言うか。しかも麦わら帽子やハンチング帽を合わせていたり、下駄を履いていたりとお洒落なんです!女性は若い方は浴衣、ご婦人方は上品な着物が多かったです。
もちろん私服でもOK!歌舞伎で一番高い座席は「桟敷席(さじきせき)」なんですけど、ここはステージに対して斜めに向いている席です。お茶と茶菓子が出されて、いかにも特別!な席です。桟敷席の人たちはお洒落した方が良いっていうのを聞いたことがあるんですけど、カジュアルな服装の方も割といました(笑)
写真:歌舞伎 幕

まとめ

歌舞伎は独特のセリフまわしが難しいイメージがあるかもしれませんが、イヤホンガイドや字幕ガイドが充実しています。今回のリニューアルによって、多くの人が歌舞伎に親しめるようになるんじゃないかなと思っています。個人的に施工前は、「え、歌舞伎座からビルが生えるの・・!?」とちょっと懐疑的な部分もあったんですけどね。足を運んでみると駅直結のお土産&休憩処スペースはとてもいいなぁと思いました。お土産売り場は本当多いです。次は今回行けなかった屋上庭園に行けたらなぁ。
歌舞伎のお話自体もクスリと笑える場面があったり、息を呑む場面があったりととても楽しめます。是非新しくなった歌舞伎座で日本文化にどっぷり浸かってみてください。

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