何が変わるの?労働者派遣法改正


何が変わるの?労働者派遣法改正


何が変わるの?労働者派遣法改正

読み物系の記事が続いておりますが、今回は「派遣法」についてです。
2014年11月5日から審議されている「労働者派遣法改正」。
2015年4から施行される見込みです。(・・・が衆議院解散の浮上により無くなる可能性あり)

廃案になるかはひとまず置いておいて、改正により何が変わるのかまとめてみました。

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労働者派遣法改正で変わること

IT/WEB業界では特定派遣労働者として働いている人が多くおり、影響を受けると言われています。
審議されている内容についてまとめてみました。

派遣法改正の目的

派遣法は都度改正されていますが、何故なのでしょうか。
今回の改正の目的は何なのでしょうか。

今回の改正は、働き方の多様化に合わせつつも、ややこしくなりつつある内容をシンプルにまとめるとともに、安定した雇用形態を促進するという狙いが見て取れます。

(厚労省はなぜ今、派遣法を改正しようとしているのか? )

「ややこしさを解消」「安定した雇用形態を促進」・・・なるほど。本当にそうなるのでしょうか?
もう少し掘り下げてみたいと思います。

派遣労働って何?何がややこしいのか

派遣労働には「一般派遣」と「特定派遣」の2種類があるのはご存知でしょうか。
IT/WEB業界で派遣労働者として働いている人は「特定派遣」の人が多いと思います。

  • 一般派遣・・・登録型派遣。派遣会社に登録後、派遣先企業で働く。派遣事業者は許可制により開業。
  • 特定派遣・・・常用型派遣。派遣会社の正社員・契約社員として契約の上、派遣先企業で働く。雇用期間が一年を超えて契約できる。派遣事業者は届け出制により開業。

特定派遣は、派遣元会社の正社員、または契約社員の扱いとなります。その為、A社での派遣業務が終了後、次の派遣先を探している間も、雇用契約は継続しています。
更に言うと、雇用形態が継続=次の派遣先が決まっていない間も給与が支払われます。これはありがたい!!

一般派遣の場合は、A社での派遣業務終了=雇用状態の終了。となる為お給料は支払われません。
概要を掻い摘んだだけでも「特定派遣」の方が「安定した雇用」に繋がり、お得な感じがしますねー。
福利厚生面でも特定派遣の方が充実している場合が多いです。

「許可制」と「届け出制」

派遣事業者が開業するにあたり、一般派遣の場合は「許可制」、特定派遣の場合は「届け出制」となっています。
読んで字のごとく、一般派遣は審査があり、厚生労働大臣による許可が必要ですが、特定派遣は届け出をすればOKとなっています。特定派遣の方がゆるいんですね。

特定派遣の職種

上述を見る限り、「特定派遣お得!じゃあ派遣労働者はみんな特定派遣が良いね!」という雰囲気がありますが、職種に偏りがあるようです。
法的に職種を制限されているわけではありませんが、派遣会社の負担コストの大きさなどから特定の専門職種中心となっているようです。SEなどがその代表です。

更に応募条件として、就業経験やその応募分野の学問を修めている事が条件となっている場合があります。
結果的に特定派遣は職種が絞られているため、扱う求人数は一般派遣の方が多いようです。
「誰でも気軽に~」とはいかないんですね。

特定の26業務は雇用期間に違いがある!

「派遣」と言っても「一般派遣」と「特定派遣」の2種類があるのは分かって頂けたでしょうか。
派遣労働をするにあたり、「契約期間」が定められています。通常、この契約期間は最長3年(※1)と定められていますが、政令で定められている26の業種はこの縛りがありません。

※1:派遣可能期間・・・原則1年。派遣先の労働者の過半数で組織する労働者組合などから意見聴取した上で、最長3年。

最長3年という契約期間の縛りがない26業務(平成14年改正)
ソフトウエア開発/機械設計/放送機器等操作/放送番組等演出/事務用機器操作/通訳、翻訳、速記/秘書/ファイリング/調査/財務処理/取引文書作成/デモンストレーション/
添乗/建築物清掃/建築設備運転、点検、整備/案内・受付、駐車場管理など/研究開発/事業の実施体制の企画・立案/書籍などの制作・編集/広告デザイン/インテリアコーディネーター/アナウンサー/OAインストラクション/テレマーケティングの営業/セールスエンジニアの営業、金融商品の営業/放送番組等における大道具・小道具

どの業種で働くかによって決まり事が異なるのですねー。(26種に漏れた人たちは不満がありそう・・)
今回の法改正でこの辺りをすっきりさせようとしているのかもしれません。

ではどう変わっていくの??

ここからが本題です。今回の改正でどう動くのでしょうか。

全て一般派遣へ統合

えっ・・・!?特定派遣の方がお得なんじゃないの?「安定した雇用」なんじゃないの??

一般派遣へ統合される事により変わる事
  • 開業は許可制になる
  • 26業務の契約期間上限なしも廃止。どの業務も最長3年。

最長3年って事は、「安定した雇用」は???

3年経過した後は、契約終了or正社員雇用

Dead or Alive!!3年経過後も同じ雇用先で業務を続ける場合は、「派遣元または、派遣先企業での正社員雇用」が必要となります。
有能な人材は「3年後正社員」のチャンスが訪れるって事みたいですね。
3年後正社員=安定した雇用という狙いでしょうか。
正社員になれば福利厚生、ボーナス~なんて夢が膨らむ人もいるかもしれません。
しかし、そもそも企業が正社員で雇用できない理由があるから派遣なんじゃないですか。
安定した雇用になってるんですかこれは・・。

元々特定派遣として労働していた人は、派遣元会社の社員、または契約社員ですよね。ですから正社員雇用として継続される可能性は高いかもしれません。
しかし、これから派遣として働く人はどうなってしまうんでしょうね。。。
派遣会社選びは、元々特定派遣として事業を行っていた会社を選んだ方が無難な気がします。

政令で定められている26業務の影響

3年の縛りが無かった特定の26業務の人たちはどうなってしまうのでしょう。今回の改正でもっとも影響を受けるのはこの枠組みの人たちです。
システムエンジニア等ソフトウエア開発に従事する人たちは大きな影響を受けるのではとも言われています。

労働者側からすれば「長く安定して働ける条件」が取り払われてしまったと考えますよね。
政府は期限を設けることで、働き方を見直すきっかけになると主張しているようです。

有能な社員なら正社員雇用されるでしょ?と言いたげな改正ですが、そんなシンプルなものではないですよね、現実は。
「派遣」として長く働きたい人もいますし。

最後に

まだ可決するかは分かりませんが、肝心な労働者のメリットはさほどない印象です。
特に特定の26業務の人たちはデメリットとも取れます。「派遣」として長く働きたい人も居るわけですし、正社員雇用されなかった場合は職場を変える事を余儀なくされます。
契約を切られた人にとっては全然「安定雇用」ではないですよね。
一般派遣に統合することで、シンプルで分かりやすくはなるのですが、なんだかなぁ・・・というのが個人的な印象です。

制度見直しは政府の審議会で議論する。そのとき労働者側と企業側、公益代表(大学の研究者ら)の3者が加わる。当事者不在で不利益な変更になるのを防ぐ狙いだ。派遣法改正案を審議した部会もこの原則に従っている。ただ委員名簿を見ると労働者側に正社員を主な構成員とする労働組合のメンバーは参加しているが、派遣労働者を直接代表する委員は見当たらない。

派遣法改正の影響は?――「専門」も最長3年、雇用安定が狙い

解散によりこの話は流れるかもしれませんが、正社員の方も、派遣社員の方も今後の動きに注目しましょう。



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