[色彩]青は食欲減退の色？和食と青い食器と食欲について。

オレンジなど暖色は食欲増進効果があると言われています。反対に青などの寒色は食欲減退の色と言われています。ダイエットには青いお皿を使うと良いと言われるのはこの為です。
しかし、ちょっと待って！和食は青いお皿が多くありませんか？？
青いお皿に和食を乗せると食欲減退するのか調査した論文があったのでご紹介します。

青と白の配色は食欲に影響するのか調べてみた

世の中には色々な論文が発表されているのですね。日本家政学会誌に発表された論文「皿色に占める青色の割合が心理的なおいしさに 与える影響」に青と食欲の関係についてまとめられていました。

調査の内容を簡単にまとめると・・・男女とも食欲増進効果のある色は「赤、オレンジ、黄」と言われています。青は食欲減退、少なくとも増進しないとされているけどそれって本当なのか？

その割に世界中で青い食器が選ばれていますよね。もしかしたら青と白の組み合わせによるものなのかも！？試しに調べてみましたよ！って事が書かれています。

調査方法

具体的な調査方法は以下。食器に占める青色の割合が

• A (10～20％)
• B (25～35％)
• C (55～65％)
• D (100％)

の4種類を用意。食器の柄は和風、洋風、中華風の3種類を用意。
さらに彩度による影響も調べる為、E（青色100%：低彩度）を用意し、Dと比較。

盛り付ける料理は和食、洋食、中華をそれぞれ2種類。意図的に片方は赤、もう一方は緑を含む料理を選んだ。そして46名（女子37名、男子9名）に食欲の程度についてアンケートを取った。

青の占める割合で食欲が変わる

結論から言いますと、青が増える程食欲が減退します。Aの状態（青が10～20%）だと和・洋・中とも食欲が増加しています。
逆にD (100％)だと全てにおいて食欲減退するという結果が。
この結果を見ても「青＝食欲減退」は正しいと言えそうです。
特に洋食は青い食器との相性が悪く、B (25～35％)で既に食欲減退傾向がありました。

和食は比較的青い食器と相性が良い

青い食器と馴染みのある日本人からすれば、違和感のない結果かもしれません。
刺身＆青食器の組み合わせだと、D (100％)で初めて食欲減退するとの結果がでました。
大葉を敷いた冷ややっこ＆青い食器の組み合わせだと、C (55～65％)で食欲減退を確認。
洋食の場合、Bで減退傾向が確認されています。

料理の色によって食欲は左右される

この結果を受けて、食器だけではなく、料理との組み合わせで食欲は変わる事が言えます。
洋食と和食で結果に差があったのは文化的側面が影響を与えていると考察されています。

低彩度は更に食欲を減退させる

さらに彩度の差による比較を行った結果、低彩度の食器は一層食欲を減退させる傾向となりました。
しかしながら、実際には低彩度の食器も多く存在しますし、環境や回答者の好みによって左右される可能性があるとして、今後の課題としています。

終わりに

青が食欲減退の色なのは間違いなさそうです。食器の場合は、青の占める割合によって食欲が変わる事が分かりました。

青の割合が少ないA (10～20％)の場合、和・洋・中とも食欲増進していますし、料理の彩りと合わせて配色を気を付けると良さそうです。
この論文では回答者の国籍について書かれていませんでしたが、日本人が多かったから今回の様な結論になった可能性も大いにあると思います。和食に青食器が多い事を知らない人が対象なら違う結果になっていたかも。ともあれ興味深い研究でした。ダイエットしたい人は青100%のお皿を使うと良さそうですね。