WEBデザインをする人はバナーを作る機会も多いはず。今回は和風デザインにもよく取り入れられる赤について色彩学の視点からまとめてみました!
赤い色がもたらす効果について
進出色である赤
様々なデザインのバナーを目にすることがありますが、赤は特に目につきます。
これは赤は進出色と呼ばれ、目立つ色だからです。進出色には黄色や橙などの暖色系の色がありますが、その中でも最も目立つ色が赤です。
- 進出色・・・赤、橙、黄色の暖色系
- 後退色・・・青、、青紫の寒色系
波長の長い暖色系の色の方が、寒色よりも進出して見えます。進出は明度とも関係があり、明るい色の方が進出して見えます。
注意喚起、危険信号に使われる赤
最も目立つ、注意を引く色なので、危険信号に使われるのが赤です。信号機や道路標識でも赤は沢山使われています。
赤と温度の関係
色は温度を連想させます。例えば赤は温かく、青は冷たさを感じる色です。赤は太陽や火など熱のあるものを連想するので、温度が高いイメージがあります。
また、赤、橙、黄色などの暖色は食欲増進効果があるので、飲食関係のビジュアルに使うのが良いとされています。最も食欲増進効果がある色は橙色です。
視認性の高い配色
多くのデザインは、複数の色を組み合わせて表現されます。バナーの場合特にサイト閲覧者に見つけて貰うために、視認性や誘目性を高める必要があります。
赤いオブジェクトには、背景色を黄色にすると最も赤の視認性が高まります。
初売りなどのセールバナーには赤と黄色の組み合わせをよく見かけます。
黄色背景はその他の色の視認性も高める働きがあります。
具体的にはオブジェクトが「赤、緑、青緑、青、青紫、紫」の場合、黄色背景だと視認性が最も高くなります。
赤は誘目性が高い
視認性では背景色との組み合わせについて触れましたが、背景色に関係なく赤や黄色等の暖色は誘目性が高いとされています。
反対に青等の寒色は誘目性が低くなります。
バナーは偶然目に留めて貰うことが非常に重要になります。その為、誘目性の高い赤がバナーにも採用されやすいと言えそうです。
※誘目性・・・人目につきやすさ。発見されやすさ。
赤と感情の関係
色と感情はリンクしています。赤色から連想されるイメージの一例をご紹介します。
- 活動的
- 愛情
- 情熱
- 暑い
- 緊急
- 闘志
- 興奮
- 刺激
- にぎやか
- 積極的
バナーの目的がこれらのイメージに一致する場合、赤を活用すると良いと思います。
最後に
赤は、進出色であり誘目性も高い事からバナーとの相性が良いと言えそうです。特にセールバナーに黄色と赤の組み合わせが多く、視認性や賑やかさを演出しているのが窺えます。
ただし、赤は警告等のサインにも使われる色です。配色を誤ると不安感・緊張感を煽る事になります。何を伝えたいのか考えながら適切なデザインを心がけて下さい。
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